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1.1 The Principle of Stationary Action

停留作用の原理。

Path-distinguishing function て、どういう関数になるのか考えてみよう。いやその前に、「ありうる動き」の特徴について考えてみよう。

  1. 連続。滑らか。いきなり物体が瞬間移動したりはしない。
  2. 履歴に依存してない。"現在のconfiguration"が完全に同じなら、そこに至るまでの過程が違ってもその後は同じ。
  3. 決定的。現在のconfigurationが決まれば未来が確定的に決まる。
  4. 局所的。「ありうる動き」の一部分(path segment)は「ありうる動き」だし、逆にすべての部分が「ありうる動き」なら全体も「ありうる動き」だろう。path segmentの「ありうる度」は、path segment内の点の情報のみで定まるし、逆にpath segment内の点全ての情報を使って定まるはず。

量子レベルの話は考えないよーとのこと。

こう考えると、path-distinguishing function は、configuration path segment の各点各点での情報を平等に計算して足し合わせたものになるのではないか。つまり積分。各点各点での情報の計算の仕方 F はまだ不明だが、ともかく、Path-distinguishing function S はこういう形をしてるのではないか。
   S(\gamma)(t_1,t_2) = \int_{t_1}^{t_2} F(\gamma)
開始時刻 t_1 と終了時刻 t_2 を固定すると、S\gamma (configuration path) から実数への関数になる。この値が極小になるような\gammaが、その時刻間で一番「ありうる動き」を与える。

さらに、Fは局所性があるはず。path \gammaそのものじゃなくて、\gammaから計算できる各時刻tでの情報のみを使って定義されてるべきだ。T(\gamma)(t) = (t,\gamma(t), (D\gamma)(t), ...) というタプル(D微分演算子)の関数として定義されるべき。
   F(\gamma)(t) = L(T(\gamma)(t))
L : (time,configration,Dconfigration,...)->real は系に応じて定義される、各点各点での情報を計算する関数。まとめると、
   S(\gamma)(t_1,t_2) \mapsto \int_{t_1}^{t_2} L \circ T(\gamma)

Local tuple
T(\gamma)(t)のこと
Action
path-distinguish functionのことは、この本以外ではactionと呼ぶらしい
Lagrangian
L のこと
Lagrangian action
上のようにLを使って定義されたactionのこと

練習問題1.1

フェルマー曰く、光は2点間を最短時間で結ぶ道を通る。この法則から、光の反射の法則(入射角==反射角)と、屈折の法則(sin(屈折角)/sin(入射角)==光の速度@入射前/光の速度@屈折後)を説明せよ。

  • 始点→反射面→終点 という経路を最短にするには、終点を反射面に関して面対称の位置に持ってきた点(終点')と始点を結ぶ最短経路を考えればよくて、それは始点→終点'の直線になる。で、その直線と反射面のなす角が入射角と反射角だけど、それらは対頂角なので等しい。
  • 屈折面がx軸、始点が(0,Ya)、終点が(X,-Yb)とする。光が(x,0)で屈折するとすると、進むのにかかる時間は以下の通りなので微分して0になる(=最短時間になる)xを求めるとその時ちょうど問題の比が等しくなっている。

\frac{\sqrt{x^2+{Ya}^2}}{Va}+\frac{\sqrt{(X-x)^2+{Yb}^2}}{Vb}
もっと微分とか出さないで説明できそうな気がするんだけど挫折しましたorz