[SICM] 1.5 The Euler-Lagrange Equations
オイラー・ラグランジュ方程式。
action(pathから実数値への関数)が最小になるようなpathが、現実に実現されうるpathなのでした。ところで「f(x)を最小にするようなxは、fの微分が0になるようなxである」のと同じで、pathについても、「action(path)を最小にするようなpathは、actionの微分的なものが0になるようなpathである」はず。これを念頭において、実現されうるpathが満たさなければならない方程式を導出してみようの巻。
といっても、「path」自体が関数なので、普通の微分のように「actionをpathで微分する」のはできない。でも似たようなものとして「変分法」というのがある。
パスの変分
f : path → real、 : path とする。 の変分 を
と定義する。微分と同じ感じ。
練習問題 1.7
微分と同じで、変分でも以下の性質が成り立つことを示せ。
左辺を定義にしたがって分解してから、limが加算,定数倍と可換であることを使って変形して、再度定義にしたがって戻すと右辺になる。
左辺 = = = = 右辺
左辺 = = = 右辺。最後の変形あやしすぎるので間違ってる気がする。
作用の変分
作用が最小になるということは、それは変分が 0 になるようなpathであるということで
つまり q はこれを満たさないといけないということになる。S の定義に従ってこれを展開して式変形していく(略)と、ラグランジアンが「時間・位置・速度」までで決まっているような系の場合は
[tex:D*1 - (\partial_1 L \circ \gamma)(q) = 0]
になる。 は位置に関する偏微分で、 は速度に関する偏微分。これを(オイラー・)ラグランジュ方程式と呼ぶ。
練習問題 1.11
1.9をSchemeに計算させてみよう。ラグランジアンはこう。
(define (V q) (let ((x ((component 0) q)) (y ((component 1) q))) (+ (* 1/2 (+ (square x) (square y))) (* x x y) (- (* 1/3 (* y y y)))))) (define ((L mass) local) (let ((v (velocity local)) (q (coordinate local))) (- (* 1/2 mass (dot-product v v)) (V q))))
パスは変数で記号的に与えてやって…
(define x (literal-function 'x)) (define y (literal-function 'y)) (define (q t) (up (x t) (y t)))
ラグランジュ方程式は、組み込みの関数が導出してくれます。
guile> (pe (((Lagrange-equations (L 'm)) q) 't)) (down (+ (* m (((expt D 2) x) t)) (* 2 (y t) (x t)) (x t)) (+ (* m (((expt D 2) y) t)) (* -1.0 (expt (y t) 2)) (expt (x t) 2) (y t)))
ええと、あってるみたいですね。よかった。
*1:\partial_2 L \circ \gamma)(q