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1.6 How to Find Lagrangians

ラグランジアンの見つけ方。

前回は、実際に物理的に実現される運動が満たさなければならない方程式「オイラーラグランジュ方程式」を、ラグランジアンから導出しました。今回は、じゃあそもそもそのラグランジアンてどう用意するのかという話。どんな場合でも一般的に適用できる方法はないので、簡単にラグランジアンが出せる場合を考えます。具体的には、オイラーラグランジュ方程式ニュートン方程式 ma=F になっちゃう場合を考えようというもの。

力が、位置エネルギー(時間と位置の関数 V)によって表現されるような系を考えると、ニュートン方程式
- \vec{\nabla} V = mD^2 \vec{x}
こう。\vec{\nabla}V(\partial_{x_1} V, \partial_{x_2} V, ...) というベクトル。力は位置エネルギーが減る方向に働く。これ式変形すると、
D(mD \vec{x}) + \vec{\nabla} V = 0
で、ラグランジュ方程式がこの形になるようにぐっとにらんで考えると、
L = \frac{1}{2}\sum m v^2 - V
とすればOKなことがわかる。\sum は系の中の全粒子に関する総和。

つまりまとめると、物体に働く力が、位置エネルギー V を使って - \nabla V として表現されるような系では、
ラグランジアン(L) = 運動エネルギー(T) - 位置エネルギー(V)
と出せる。これ+最小作用の原理を合わせたのを「ハミルトンの原理 (Hamilton's principle)」と呼ぶ。